ニコンのZ5IIは、最新のEXPEED 7プロセッサーによる処理速度の向上や、暗所・動体に強いAF、4K60p動画対応など、これまで上位機種に求められていた機能を備えつつ、手の届きやすい価格帯を実現しています。
この記事では、Z5IIの魅力から、前モデルにあたるZ5との違い、ソニー α7C II ILCE-7CM2、キャノン EOS R6 Mark II、富士フイルム X-M5などライバル機との比較、さらにお得に購入するための方法も解説します。
ニコン Z5IIの特徴
ニコン Z5IIは、エントリーモデルながらも上位機種に迫る性能を持つフルサイズミラーレス。処理速度の高速化や画質の向上により、写真・動画のどちらも本格的に楽しみたい方にとって非常に魅力的な選択肢です。ここでは、大きな特徴2つをお伝えします。
① EXPEED 7搭載で処理速度が大幅に向上
Z5IIは、画像処理エンジンがEXPEED 6からEXPEED 7に進化したことで、全体の動作がより高速・快適になりました。EXPEED 7は、Z9やZ8にも採用されているプロ仕様のエンジンで、従来比で約10倍の処理能力を備えています。
・連続撮影速度:最大約14コマ/秒(JPEG)、RAWでも約11コマ/秒
・被写体検出AFの精度と追従性が大幅に向上
・メニュー操作や再生などもサクサク動作
② 有効2,432万画素CMOSセンサー搭載
Z5IIの有効2,432万画素の裏面照射型CMOSセンサーは従来のセンサーよりも光を効率よく取り込めるため、明暗差の大きな場面でも階調豊かに描写できます。
・常用感度ISO100〜51200(拡張でISO50〜204800)
・高感度でもノイズが少なく、夜景撮影にも強い
・ダイナミックレンジが広く、RAW現像にも強い素材が得られる
・高精細かつ自然な描写を求める方にも十分満足できる性能です。
Z5IIとZ5の違いは何か? 進化点の簡易まとめ
Z5IIは、前モデルZ5から複数の点で強化されており、特に処理速度・AF性能・連写性能・動画対応力で進化しています。プロ向けに採用される技術が一部導入されてます。
画像処理:EXPEED 6 → EXPEED 7(処理速度が大幅向上)
センサー:表面照射型 → 裏面照射型(暗所性能が向上)
連写性能:4.5コマ/秒 → 最大14コマ/秒(JPEG)
AF機能:9種の被写体検出(人・動物・車両など)
動画:4K 30p → 4K 60p対応、HEIF/ProRes/N-RAWなど拡張
これらの進化によって、Z5IIは価格以上のパフォーマンスを発揮してくれるモデルに仕上がっています
ニコン Z5IIのAF性能
ニコン Z5IIは、エントリークラスのフルサイズ機としては珍しく、暗所対応や動体追従に強いAF性能を備えています。特にEXPEED 7プロセッサーによる処理速度の向上は、AFシステム全体のレスポンスを底上げしており、上位モデルに迫る実力を発揮します。
暗所でもしっかり合焦するAF性能
Z5IIの暗所AFは非常に優秀で、AF検出下限が−10EVまで対応しており、かなり暗いシーンでもピントが迷いにくくなっています。
・−10EV対応のAFシステムで、夜景や薄暗い屋内でも精度を確保
・被写体検出AFにより、人や動物の顔・目をしっかり追従
・高感度性能も向上しており、暗所でのノイズが大幅に軽減
動体追従はどこまで信頼できるか
3Dトラッキングを含む被写体追従AFが改良されているため、動きのある被写体に対しても、Z5IIはしっかり対応できます。
・被写体の動きに合わせてフォーカスポイントを自動追尾
・スポーツや動物などの不規則な動きにも対応
・連写性能(メカシャッター最大11コマ/秒)で決定的瞬間を逃さない
ニコン Z5IIの動画撮影性能
ニコン Z5IIは、静止画性能だけでなく、動画撮影にも配慮されたモデルなので、4K60pやN-RAW記録など、今の動画ニーズに応える仕様を備えています。一方で、気をつけたい制限事項もありますので、そのあたりをお伝えします。また、VlogやYouTube用途としてはどうなのか?にも触れます。
4K60p対応も1.5倍クロップに注意
Z5IIは4K60pの高フレームレート撮影に対応していますが、撮影時に1.5倍のクロップが発生します。これにより、24mmレンズを使っても実質的には36mm相当の画角になりますので、広角でのVlog撮影や風景動画を狙う際には、構図に工夫が求められます。
なお、センサー全域からの読み出しではなく、中央部の一部を使った記録方式になるため、画角が狭くなります。ですが、フルHDでは120pまで対応しており、スローモーション撮影も可能な上、動きのあるシーンでも滑らかな表現がしやすくなっています。
N-RAW/ProResなどの対応状況
Z5IIは12bit N-RAWと10bit N-Logでの内部記録に対応していますが、ProRes RAWには非対応なので、Apple系ソフトウェアとの親和性を重視する方は要検討となります。
また、N-RAWファイルは軽量ながら高品質な記録ができ、映像クリエイター向けにも十分な内容ですが、N-RAWの編集にはDaVinci ResolveやREDCINE-X PROなどが必要です。ちなみに、Adobe Premiere Proも今後対応が予定されていると報じられています。
VlogやYouTubeには十分な機能か?
Z5IIのバリアングル液晶や電子手ブレ補正、長時間録画などの機能はVlogやYouTube用途としても実用的な機能を備えており、また最大120分の録画対応が可能なのでライブ配信やイベント記録にも安心して使えます。ですが、4K60pのクロップやN-RAW対応の編集ソフトなど、環境を整える必要があります。
・日常Vlog:◎ 問題なし(特に4K30p中心の撮影)
・手軽なYouTube撮影:◎ 十分な性能
・高度な映像制作:◯ 要編集環境(N-RAW対応ソフトの用意など)
ニコン Z5IIとライバル機を徹底比較
ニコン Z5IIは、一言で伝えるならコストパフォーマンスと性能のバランスに優れたフルサイズミラーレスです。ここでは、同じフルサイズクラスのSONY α7C II、CANON EOS R6 Mark II、さらに軽量高性能なAPS-CモデルFUJIFILM X-M5と比較しながら、それぞれの特徴をお伝えします。 用途や撮影スタイルに合わせて、自分に合ったモデル選びの参考にしてみましょう。
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製品名称 | ニコン Z5II ボディ | SONY α7C II ILCE-7CM2 ボディ | CANON EOS R6 Mark II ボディ | FUJIFILM X-M5 ボディ |
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発売日 | 2025年4月25日 | 2023年10月13日 | 2022年12月15日 | 2024年11月28日 |
センサーサイズ | フルサイズ CMOS | フルサイズ CMOS | フルサイズ CMOS | APS-C CMOS |
有効画素数 | 2450万画素 | 3300万画素 | 2420万画素 | 2610万画素 |
連写性能 | 約15コマ/秒 | 約10コマ/秒 | 約40コマ/秒(電子シャッター時) | 約30コマ/秒(電子シャッター時) |
ISO感度 | ISO100〜64000(拡張50〜204800) | ISO100〜51200(拡張50〜204800) | ISO100〜102400(拡張50〜204800) | ISO160〜12800(拡張80〜51200) |
手ブレ補正 | 5軸手ブレ補正 | 5軸手ブレ補正 | 5軸手ブレ補正 | なし(レンズによる) |
動画性能 | 4K 59.94fps | 4K 59.94p | 6.2K 29.97p / 4K 59.94fps | DCI 4K 59.94p / 4K 29.97p |
AF性能 | 273点(静止画モード FX時) | 最大759点(静止画時) | 最大4897ポジション | シングルポイントAF・ゾーンAF |
防塵防滴性能 | 対応 | 対応 | 対応 | 非対応 |
重量(バッテリー込) | 約700g | 約514g | 約670g | 約355g |
サイズ | 134×100.5×72mm | 124×71.1×63.4mm | 138.4×98.4×88.4mm | 111.9×66.6×38mm |
バッテリー持ち | 約330枚(ファインダー使用時) | 約530枚(ファインダー使用時) | 約320枚(ファインダー使用時) | 約330枚(液晶モニタ使用時) |
特徴まとめ | 高バランス・堅実設計フルサイズ入門機 | コンパクト高画素・万能型フルサイズ | 超高速連写対応・プロスペック機 | 小型軽量・APS-C高性能ミラーレス |
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ボディのみの参考税込価格(※) | 約258,500円 | 約266,953円 | 約302,058円 | 約162,000円 |
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※参考税込価格は2025年4月時点のものです。時期によって変動します。
コストと性能のバランスを重視するならニコン Z5II、コンパクトで高画素なフルサイズを求めるならSONY α7C II、超高速連写やプロ仕様の性能を重視するならCANON EOS R6 Mark II、小型軽量ながら高性能なAPS-Cミラーレスを選びたいならFUJIFILM X-M5がおすすめです。さらに、この4機種はどのような特徴があり、どのような方におすすめなのかを掘り下げます。
ニコン Z5II:バランス重視の本格フルサイズミラーレス
特徴
① フルサイズセンサー搭載、2450万画素の高画質
② 約15コマ/秒の連写性能と5軸手ブレ補正を装備
③ 防塵防滴対応でアウトドア撮影にも安心
④ 4K 59.94fps対応で動画撮影にも強い
⑤ SDカードダブルスロット採用、安心のデータ保存体制
向いている方
・コストと性能のバランスを重視したい方
・初めての本格フルサイズミラーレスを探している方
・写真も動画もバランス良く楽しみたい方
SONY α7C II ILCE-7CM2:コンパクト高画素な万能フルサイズモデル
特徴
① 3300万画素の高精細フルサイズセンサー搭載
② 軽量・小型ボディで持ち運びに便利
③ 5軸手ブレ補正と4K 59.94p動画対応
④ 最大759点AF測距点で高精度なオートフォーカス
⑤ 防塵防滴にも配慮された設計
向いている方
・軽さと高画素を両立したいスナップシューター
・旅行や街歩きにフルサイズ画質を持ち出したい方
・コンパクトで本格派なカメラを探している方
CANON EOS R6 Mark II:高速連写・プロ対応のハイスペック機
特徴
① 約40コマ/秒(電子シャッター)の超高速連写
② 暗所に強いISO102400対応
③ 6.2K高解像度撮影から4K動画出力可能
④ 最大4897ポイントの高密度AFシステム
⑤ 堅牢な防塵防滴ボディ
向いている方
・スポーツや動体撮影に強いカメラを探している方
・ハイアマチュア~プロの現場でも耐える性能が欲しい方
・動画性能も重視しつつ、万能型を求める方
FUJIFILM X-M5:小型軽量&高性能APS-Cミラーレス
特徴
① APS-Cセンサーながら2610万画素の高解像度
② 4K/6.2K高画質動画撮影対応
③ コンパクトボディ(約355g)で持ち運び抜群
④ 富士フイルムならではの色彩表現・フィルムシミュレーション搭載
⑤ メカ・電子シャッターどちらも選べる柔軟な操作性
向いている方
・軽量コンパクトなカメラで高画質を楽しみたい方
・動画・写真どちらもクオリティにこだわりたい方
・富士フイルムの色彩表現に魅力を感じる方
最安値はどこ? 楽天・Amazon・ニコン公式の比較
2025年4月時点で楽天、Amazon、ニコン公式の価格とポイント付与のまとめです。税込価格はどこも横一線で同じです。すると、ポイント付与や割引でどうかになってきます。
項目 | 楽天市場 | Amazon | ニコン公式 |
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最安値(※) | 258,500円 | 258,500円 | 258,500円 |
ポイント付与/割引 | 25,180pt | 25,850pt | 10%オフ |
還元後の価格 | 233,320円 | 232,650円 | 232,650円 |
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