スマホカメラでは限界を感じていませんか?「もう少しズームできたら」「運動会で遠くの我が子をもっとくっきり撮りたい」そのような悩みに応えてくれるのが、Canon Powershot SX740 HSです。
40倍の光学ズームと4K動画撮影機能を備えながら、片手で持てるコンパクトさを実現したこのモデルは、日常使いから旅行、Vlog撮影まで幅広く活躍します。ここでは、SX740 HSの強みやスマホとの違い、実際の使用感、他モデルとの比較まで、購入前に知っておきたい情報をまとめています。
Canon Powershot SX740 HSとは?特徴3選
Canon Powershot SX740 HSは、2018年に登場した高倍率ズーム搭載のコンパクトデジタルカメラです。スマートフォンでは撮れない望遠撮影や本格的な4K動画もカバーしつつ、手軽に持ち歩けるサイズ感を維持しているのが特徴です。ここでは、その特徴を3選ご紹介します。
40倍ズームと4K動画が魅力のコンデジ
SX740 HSの光学40倍ズームと4K動画撮影に対応した高性能なコンパクトデジカメで、光学40倍ズームは、35mm換算で24mm〜960mmという非常に広い焦点距離に対応し、ズーム性能が抜群な点にあり、4K動画撮影も最大4K 30fps対応で、スマホにはない解像感が得られます。
主なスペック
・光学ズーム:40倍(24~960mm相当)
・動画撮影:4K(3840×2160)/30fps
・静止画画素数:約2030万画素
・映像エンジン:DIGIC 8搭載
動きのある被写体でも細部までしっかり記録できるため、旅行や運動会、動物撮影など幅広いシーンに対応できます。
持ち運びしやすいコンパクト設計
SX740 HSは299gの軽量ボディに約40mmの奥行きという薄さなので、ポケットにも収まるほどの軽量かつ薄型ボディが魅力です。
サイズ・重量(CIPA準拠)
・外形寸法:110.1mm × 63.8mm × 39.9mm
・質量:約299g(バッテリー・SDカード込み)
取り出してすぐ撮れる利便性においては大きなアドバンテージがあります。
手ブレ補正やWi-Fi搭載などの便利機能
SX740 HSは、手ブレ補正機能やWi-Fi接続機能など、日常使いに便利な機能がしっかり搭載されているので、スマホとの連携もを重視される方にも優れた機能を持っているといえます。
光学手ブレ補正(マルチシーンIS)
→ 静止画撮影時は3.5段分の補正効果を実現(CIPA基準)
Wi-Fi & Bluetooth対応
→ スマホとワイヤレスで接続し、写真転送やリモート撮影も可能
自撮りに便利な180度チルト液晶
→ Vlogや旅行先でのセルフィーにも活躍
これらの機能によって「撮る・編集する・シェアする」という一連の流れがこの1台で完結できる設計になっています。
スマホカメラと何が違う?画質・ズーム性能を比較
最近のスマホは高性能カメラを搭載していて「コンデジはもう不要では?」という声もあります。ただ、実際に使ってみると、スマホとCanon Powershot SX740 HSでは得意な撮影シーンや性能の方向性が異なります。ここでは、特に気になる「画質」「ズーム」「撮れるシーンの違い」に注目して、それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。
センサーサイズとズーム力の明確な差
SX740 HSとスマホカメラの一番の違いは、ズーム性能とセンサーサイズの設計思想にあり、遠くの被写体をしっかり撮るならSX740 HSのほうが圧倒的に有利です。その理由は、光学ズームと撮像センサーの構造が全く異なることによります。
ズーム性能
・SX740 HS:光学40倍ズーム(24〜960mm相当)
・スマホ(例:iPhone 15 Pro):光学5倍程度(最大でも120mm前後)
センサーサイズ
・SX740 HS:1/2.3型CMOSセンサー
・スマホ:1/1.3型程度が主流(より大型のものもあり)
スマホのズームは多くがデジタル処理を伴うため、遠距離撮影では画質が急激に劣化する傾向があります。一方、SX740 HSは960mm相当まで光学ズームで対応できるため、画質を落とさずに被写体を引き寄せることが可能です。
スマホでは撮れないシーンとは?
スマホのズームがトリミング中心なのに対し、コンデジはレンズで焦点距離そのものを変えて撮影することから、スマホでは難しい遠距離かつ高精細な撮影や瞬時のズーム操作が求められる場面に、SX740 HSは強みがあります。
SX740 HSが得意なシーン例
・野鳥や飛行機など、遠距離の動く被写体
・運動会や発表会で舞台上の子どもを狙うシーン
・旅行先で遠くの風景や建造物をしっかり写したいとき
また、ズーム操作も「リングやレバーで瞬時に反応」するため、片手で構えてすぐに望遠に切り替えられるのも大きなメリットです。
コンデジならではのメリット・デメリット
コンパクトデジカメには、スマホとは異なる尖った機能性があり、ズームや操作性を重視するならコンデジ、日常のスナップやSNS共有を重視するならスマホといった使い分けを前提とすることで真価を発揮します。
SX740 HSのメリット
・光学40倍ズームでスマホを圧倒する遠距離撮影
・シャッターボタンやズームレバーで直感的な操作ができる
・独立したデバイスとして使えるので、スマホの電池消耗を気にしなくて済む
デメリット
・暗所や夜景ではスマホの計算処理型カメラに劣る
・Bluetooth/Wi-Fi連携の初期設定にやや手間がかかる
・常に持ち歩くにはスマホに比べると1台分の荷物が増える
とはいえ、カメラとしての使いやすさと撮る楽しさを重視する方にとっては、SX740 HSは充分に魅力があると思います。
AF・バッテリー持ち・操作性はどうか?使用レビューまとめ
SX740 HSを実際に使う上では「オートフォーカスの使いやすさ」「バッテリーの持ち」「UIの操作性」も気になるところです。ここでは、レビューで多く語られている実際の使用感をベースに、普段使いにおける快適性をチェックしていきます。
AFの精度と追従性能(被写体による差)
SX740 HSのAFは日常使いでは十分な精度ですが、高速で動く被写体にはやや弱さがあります。というのも、AFがコントラスト検出方式であり、被写体の動きや明暗差により迷いやすくなります。
AF性能
・顔がしっかり見えるとピントはすぐに合いやすい
・顔が隠れたり、暗所になるとフォーカスが迷いやすい傾向あり
・ズーム時でも合焦は比較的早いが、追従性は限定的
レビューでは「運動会や発表会で、遠くの人物にもしっかりフォーカスが合った」という声が多い一方で、「動きの速い被写体は連写よりも1枚狙いで撮るのが良い」という意見も見られました。
バッテリー持ちは実用レベル?対策は?
SX740 HSのバッテリー持ちは、旅行やイベントでも半日〜1日程度なら実用的といえるレベルで、バッテリー駆動は公式に約265枚(CIPA基準)とされていますが、Wi-Fi転送や動画撮影を多用する場合はやや消耗が早まる傾向があります。
バッテリー関連のチェックポイント
・撮影枚数目安:静止画で約265枚/動画で1時間前後
・充電時間:約130分(専用バッテリーNB-13L)
・予備バッテリー推奨:特に旅行・長時間撮影ではマスト
また、USB充電にも対応しているため、モバイルバッテリーからの充電も可能です。持ち歩き用に軽量なモバイル電源を併用すれば、バッテリー切れの不安を軽減できます。
操作性・UIの使いやすさ
SX740 HSは、従来のCanon製品でおなじみのメニュー構成が踏襲されており、液晶も92万ドットと高精細で、明るい屋外でも見やすい表示になっているため、直感的に操作しやすいUIと、分かりやすいボタン配置が魅力です。
UI・操作性
・十字キー+モードダイヤルで迷わず操作できる
・撮影モードが「AUTO」「P」「SCN」など豊富で、自動設定も安心
・180度チルト液晶により、自撮りやVlog撮影も簡単
レビューでも「初心者でも迷わず設定できる」「カメラに不慣れな家族でも安心して使えた」といった声が多く、UI面での不満は少なめで、特に「電源ONからの起動が早く、シャッターチャンスを逃さない」という点も高く評価されています。
Powershot SX740 HSをおすすめしたい方とおすすめしない方
Powershot SX740 HSは、高倍率ズームとコンパクトさを兼ね備えた使い勝手の良いモデルです。ただし、発売から年数が経っていることもあり、使う人によっては他機種のほうが適している場合もあります。ここでは「このカメラがピッタリ合う人」と「他を検討したほうがいいケース」についてお伝えします。
おすすめしたいのはこのような方
光学40倍ズームの搭載と約300gの軽量設計により、スマホにはできない撮影を気軽に楽しめるから、SX740 HSは「遠くを撮りたい」「軽くて持ち歩きやすいカメラが欲しい」という方に非常に向いています。
おすすめしたい方の特徴
・スマホでは届かない被写体をしっかり写したい方
・コンパクトで高倍率ズーム付きのカメラを探している方
・自撮りやVlog用にチルト液晶が欲しい方
・オート機能メインで簡単に撮影したい方
例えば、お子さんの行事や旅行、風景・野鳥の撮影など、望遠の利くカメラが1台あるだけで、撮れるシーンが大きく広がります。
他機種を検討した方がいいケース
一方で、夜景や暗所の画質を重視したい方や、AF性能にこだわる方には他機種のほうが適している場合があります。SX740 HSは、1/2.3型センサーを採用しており、暗所ではノイズが目立ちやすい傾向があります。また、AFはコントラスト検出方式で、動体追従はやや苦手とされています。
他機種を検討した方がいい例
・暗い場所での撮影が多い(ライブ会場・夜景など)
・子どもやペットなど、素早く動く被写体をよく撮る
・RAW撮影やマニュアル操作を本格的に楽しみたい
・高速連写やセンサー性能を重視する人
このような方は、ミラーレス機や1インチセンサー搭載コンデジ(例:Sony RX100シリーズ、Canon G7X Mark IIIなど)を検討すると満足度が高くなりやすいです。
後継機や競合モデルとの違い【比較】
SX740 HSには公式な後継機種がまだ出ていません(2025年4月現在)が、実質的な競合や代替候補となるモデルはいくつか存在します。
項目 | Canon SX740 HS | Canon SX730 HS | Canon G7X Mark III |
Sony RX100 VII |
Panasonic TZ95 |
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簡易版 特徴 |
高倍率×4K対応、望遠+旅行に最適で軽量 | 4K非対応、コスパ重視で望遠重視に最適 | 高画質+Vlog特化。暗所や自撮りに強い | プロ機に近い、動画・AFが強力 | 高倍率+高機能バランス型、旅行や初心者にも◎ |
発売年 | 2018年 | 2017年 | 2019年 | 2019年 | 2019年 |
センサー | 1/2.3型 CMOS |
1/2.3型 CMOS |
1.0型 CMOS |
1.0型 CMOS |
1/2.3型 MOS |
画素数 | 約2,030 万画素 |
約2,030 万画素 |
約2,010 万画素 |
約2,010 万画素 |
約2,030 万画素 |
光学 ズーム |
40倍 24–960mm 相当 |
40倍 24–960mm相当 |
4.2倍 24–100mm相当 |
8倍 24–200mm相当 |
30倍 24–720mm相当 |
動画 性能 |
4K対応 (30p) |
フルHD(1080p) | 4K対応(30p) ライブ配信対応 |
4K対応 (30p/100Mbps) S-Log対応 |
4K対応 (30p) 4Kフォト対応 |
AF | コントラストAFのみ | コントラストAFのみ | コントラストAF+タッチAF | 高速ハイブリッドAF(315点像面位相差AF) | コントラストAF |
自撮り | ○ 180度チルト |
○ 180度チルト |
○ 180度チルト +タッチ対応 |
○ 180度チルト +タッチ対応 |
○ 180度チルト +タッチ対応 |
重量 | 約299g | 約300g | 約304g | 約302g | 約322g |
撮影枚数 (目安) CIPA基準 |
約265枚 | 約250枚 | 約235枚 | 約260枚 | 約380枚 |
参考価格 ※2025年 4月時点 |
92,032円〜236,441円 | 27,000円〜33,110円 | 90,000円〜203,500円 | 189,800円〜209,170円 | 78,000円〜135,296円 |
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楽天で 価格比較 |
Canon SX740 HS | Canon SX730 HS | Canon G7X Mark III | Sony RX100 VII | Panasonic TZ95 |
Amazonで チェック |
Canon SX740 HS | Canon SX730 HS | Canon G7X Mark III | Sony RX100 VII | Panasonic TZ95 |
簡易版 特徴 |
高倍率×4K対応、望遠+旅行に最適で軽量 | 4K非対応、コスパ重視で望遠重視に最適 | 高画質+Vlog特化。暗所や自撮りに強い | プロ機に近い、動画・AFが強力 | 高倍率+高機能バランス型、旅行や初心者にも◎ |
※参考価格は、楽天・Amazon・価格コムの表示価格を参照しています。
より望遠性能を重視したい方、コンデジに10万円以上は出したくない方、スマホよりも撮れる1台が欲しい方は、SX740 HSがもっともバランスの取れた選択になりますので、10万円を切る価格で販売されていたら狙い目です。そんな機会を逃さないためにも、価格をときどきチェックしましょう。